sans fin

詩と散文 5

・・・タメイキ

 どんな風であれ、生きているのは自分
 果たされない夢があったとしても
 そこを歩いていくのは、自分

 刃を持て
 碇を上げろ

 どうしようもない位淋しい明日に
 キタイとユウウツをのせて

 奥歯を噛み締めろ
 両手で掴め

 それだけが、証

ライン

 いつの間にか崩れてしまいそうな
 そんな中に立っている
 どこへ行けというのだろう
 渡されたのは、古びたナイフ
 これで何をしろっていうのだろう
 生き延びろ・・・?
 そんなの、無理な話
 五体満足であったとしても
 迫ってくるのは未知のもの
 走って走って・・・もっと速く!

 後ろを振り向いては
 前を確認する

 地面すれすれの太陽が
 どこかで笑っている

断罪

 弱さの中にある己の力を
 過信しすぎて彼は壊れた
 つつましさの中にある己の心を
 隠し続けて彼女は眠った

 空に満ちる罪の者達よ
 泣くことはない
 お前達は楔を打ち砕いたのだ
 悲しむことはない
 お前達はその手に烙印を刻みつけたのだ

 その身に受けるすべらかな痛みを
 身をもって知るがいい

 恐れることはない
 お前達はもう
 充分に苦しんだのだから

咲くは命の花

 その、命を

 手をのばしても届かないのは罪
 叫んでも振り返らないのは罰

 両手でかき抱き
 そっと額に口付ける
 柔らかな髪
 震えるくちびる
 潤んだ瞳

 全てが
 拘束する
 全てが
 剣となる

 断ち切る術を知らず
 我知らず天を見上げる

 そこにおわしまする天の使者よ
 この者に安らぎを与えたまえ

 この、命に

懺悔の鳥たち

 もどかしさ
 旋回する鳥のよう

 明日は来ない
 でも、歩きつづけるの……?
 昨日はもうない
 でも、振り返るの……?
 両足を怪我して歩けなくても
 前を見てなきゃいけないの……?
 どうしても
 行かなくちゃならないの……?

 両手に力を込めて
 這って 這って 這って 這って
 鉛のような体を引きずって
 それでも向かわなくてはならないの……?

 切り落としてしまえば簡単なのに
 失ってしまえば楽なのに

 それをしないのは、何故……?

志高き花たちの懺悔

 アナタハ、生キタイノデスカ?
 ソレトモ
 モウ、ドウデモイイノデスカ?

 心が孤独を求めるのは
 捨てきれないオモイがあるからだと云う
 唇がコトバを求めるのは
 安心したいガンボウがあるからだと云う

 アナタは、空を呼べマスカ?
 アナタは、海を渡れマスカ?

 その両手は
 真っ直ぐにのびていマスカ?

 目は
 開いていマスカ……?

この地に眠るもの

 この地に眠るその名を
 決して呼ぶことなかれ

 この地に眠るその声を
 決して出すことなかれ

 この地に眠るその体を
 決して起こすことなかれ

消滅 / 再生

 たとえこの身が滅びようとも
 あたしはきっと
 ここにいます

 たとえこの身が焼かれようとも
 あたしはきっと
 ここで泣きます

 たとえこの身が朽ちようとも
 あたしはきっと
 ここで笑います

 たとえ
 ……あたしが死んでも

 --------

 そしてこの身が滅びたら
 ボクはきっと
 ここにいる

 そしてこの身が焼かれたら
 ボクはきっと
 ここで泣く

 そしてこの身が朽ちたなら
 ボクはきっと
 ここで笑う

 そして
 ……ボクは甦る

息を殺して見せつけて

 心のナイフは心臓を突き破り
 血も流れずに
 静寂の中でうごめく
 頭痛は更に酷くなり
 立っているのが辛くなる
 握り締めた指は
 爪で皮膚を食い破る
 誰かが足を引っ掛ければ
 見事に転ぶ
 起き上がるのを諦めて
 睨みつけた
 頭が割れるように脈打ち
 体は痛みだけを残して昇華する
 ギラギラなネオンに
 四肢が浮かび上がる
 離してよ
 キレイな声で
 そっと
 呟いて

ページのトップへ戻る